箕面で整体・骨盤矯正なら「健寿の森整体院」

整体に類似するジャンルはいくつもあり、Googleなどの検索エンジンで「整体」と入力しているのに、別の名称が検索結果として表示されることはよくあります。
その中の一つに「カイロプラクティック」があります。

名前自体はどこかで聞いたことがあるものの、実際にどのような技術を言うのかについては、そのイメージが個々人でまちまちです。
というのも、カイロプラクティックは日本で国家資格として認められていないことから、ある意味整体と同じ位置関係に属しているのです。

しかし、詳細を紐解いてみると、やはりそれぞれの技術に違いはあります。
今回は、カイロプラクティックと整体との違いについてご紹介します。

カイロプラクティック、よく聞くけど具体的にどういうもの?

名称としてはよく知られるカイロプラクティックですが、その技術について統一的なイメージを日本人は持っていないのではないかと思われます。
民間資格は日本でも存在しているものの、そもそも日本と海外で認知度には大きな違いがあり、個々人の技量にも「基本ライン」があるようでない状況です。

そこで、カイロプラクティックが発生した経緯や具体的な施術の内容について、以下に触れていきたいと思います。

もともとはアメリカ発祥の補完医療技術

カイロプラクティックは、1895年にアメリカで生まれました。
その後日本に伝わったのは1916年のことで、既に大正時代には存在していた技術だったのです。

世界中に有資格者が存在しており、その多くは北米に集まっています。
法律が整備されている国は珍しくなく、現代医療の一つとして認知されています。

日本では、1918年にカイロプラクティックの営業取締規則が施行されています。
しかし、戦後の1947年、GHQにより廃止された経緯があります。

その後、1960年には最高裁の判決により「医業類似行為において人体に危害を及ぼす恐れがない場合は禁止処罰の対象とはならない」として、カイロプラクティックの開業は自由化されました。
その結果、正しい教育を受けたかどうかにかかわらず、希望すれば誰もがカイロプラクティックを開業できるという状況が続いています。

カイロプラクティックがしばしば日本で危険視されるのはそのためで、事故による有罪判決も増えたことから、日本でも技術者(カイロプラクター)の登録制度が始まっています。
WHOからは、カイロプラクティックの基礎教育と安全性に関するガイドラインも発布されており、世界的に見れば技術の確度は高いものとみなされています。

本家アメリカではドクター同等の資格

カイロプラクティックが生まれた本家アメリカでは、その資格はドクターと同等です。
第一医療機関として認められ、保険も適用され、診断権・レントゲン撮影なども認められています。

しかし、いわゆる本物のカイロドクターはごく一部の人に限られ、カイロプラクティック教育評議会の基準に則った「4200時間」以上の教育を受けた人だけが対象になります。
これを年数にすると最低でも7年以上はかかると言われ、中身も基礎医学をはじめとする医学知識に加え、カイロプラクティックの専門知識を308単位取得するという難度となっています。

これだけ膨大な時間をかけて教育を受けるわけですから、当然アメリカでの信頼度も高いのです。

施術の流れは理論に基づくもの

医師同等の資格として認知されているカイロプラクティックですから、その施術の流れも合理的・理論的です。

まずは病歴を確認し、姿勢の分析など各種検査を行います。
続いては、身体のゆがみを総合的に判断し、実際の施術の準備を組み立てていきます。

ここでの「ゆがみ」というのは、神経系を介した筋肉・関節の機能的な問題を指しています。
よって、整体の施術に通ずる概念はあると言えるかもしれません。

医師同様の資格とはいえ、基本的には神経の働きを改善し、自分の体内にある成分を活用する自然療法の一つと理解されています。
そのため、薬物を使用することはありません。

状態・個人差に応じた手技のテクニックを駆使して、身体を改善に向かわせます。
また、背骨など骨格の調整だけでなく、時として姿勢・体操などの指導も行います。

栄養面・睡眠面での生活指導も行われるため、予防医学として健康管理にも利用されます。
きわめて理論的に身体の構成を学び、それを応用して施術するジャンルと言えるでしょう。

日本では個人の技量に左右される

これだけ本格的な技術であるにもかかわらず、日本ではカイロプラクティックの技術に大きな差があります。
ただ、日本に限って言えば法的には無資格での開業が認められていることから、無理もない話ではあります。

一つの基準として、アメリカにおけるカイロプラクティックの学位やライセンス(国家資格)を持っているかどうかを参考にする方法があります。

そもそも現行の日本で本場アメリカのカイロプラクティックを本格的に学ぶには、かなりの努力・予算が必要です。
理系の4年制大学を卒業しているのと同等の学力が証明できなければ入学できないため、高校を卒業していれば誰でも入学できる日本の専門学校とは大きな違いです。

もっとも、アメリカではともかく、日本においてはカイロプラクティックの認知度はそこまで細密なものではないため、日本国内の専門学校を卒業して就業するだけでも一定の評価にはなるでしょう。
最終的には、何を学び、どんな施術を行うのかが重要になるため、少なくとも日本では整体と似たような一面を持っているのかもしれません。

整体と似ている点・違う点

続いては、整体とカイロプラクティックを比較した際、似ている点と大きく異なる点についてまとめてみようと思います。
どちらも日本では同様の立ち位置になっていることから、整体と同じように評価されるのは致し方ないものの、その根本的な考え方には、やはり違いがあるようです。

身体を総合的に見るのは同じ

カイロプラクティック・整体のどちらも、身体を総合的に見て悪いところを判断する点では同じです。
もともとカイロプラクティックの大元となる概念は背骨の矯正であり、身体をあるべき姿に戻すことを目的としているからです。

整体も不定愁訴(明確な原因がないのに、肩こり・目まい・腰痛など体の不調を訴えること)への対応は得意とするところで、身体のどの部位に特化しているのか・手技の得意分野などの違いこそあれど、本来の身体の働きを取り戻そうと試みて施術する点では共通しています。

東洋医学の概念から発展してきた側面もあることから、気功・エネルギーワークなどを主体とした整体院もあります。
いずれの施術であっても、自分の体調や感覚に合ったものを選ぶことが、整体の分野では肝心になります。

これに対してカイロプラクティックは、基本的な概念は医学に基づいているため、どれだけ原則に基づいた施術を高いレベルで実現できるかが重要になります。
しかし、日本ではアメリカのような高学歴・国家資格取得などを必要としないことから、統一されたレベルでの施術になりにくく、その点では整体と同様です。

ロジックなのか体系なのか

カイロプラクティックと整体の違いを大きく分けると、西洋・東洋の哲学の違いと言えるかもしれません。

まず、カイロプラクティックのベースとなる知識や見識というのは、医学・解剖学・化学に基づいています。
そして、なぜ体調が悪いのか、問題はどのようにして解消するのかについて、各学問を根拠として解決策を提示していきます。

カイロプラクティックはつまるところロジックが支配するジャンルであり、その全てに本来は医学的根拠があります。
そう考えると、医師と同じく本来診断はどの施術者でも一定の水準を保っているのが当然で、完全に理論をもって身体の問題に対応すると言えます。

これに対して整体の分野は、よくも悪くも自由度の高い解釈をします。
カイロプラクティックに近い超合理的な施術を行うところもあれば、エステ感覚で行っている整体院もあります。

取り入れているジャンルの施術も各種存在し、東洋医学のツボであったり、武術・武道から派生した技術も含まれていたりと、整体院の側が何を重要視しているかによって、数多くの体系化された技術の中から取捨選択できるところがあります。

ただ、これは整体というジャンルがあいまいだというわけではなく、統一された資格・試験が存在していないことも一面にあり、顧客に対して結果で示す必要があるという点では平等性のあるジャンルと言えるのかもしれません。

技術の差異や特殊器具の使用

その他、カイロプラクティックと整体の施術とを分けるものとして、技術的な方向性の差異と特殊器具の使用が挙げられるでしょう。

整体の技術は、どのような技術・考え方を取り入れるのかによって、多くのジャンルに分かれていきます。
体調の改善にフォーカスするなら、背骨・骨盤など身体の根幹に働きかける施術を磨く必要がありますし、逆に精神面でのリラクゼーションなどを含めて考えるなら、五感に働きかける仕組み作りも必要でしょう。

ただ、共通しているのは「不調」に対する対応策からのスタートであり、ある意味対症療法に近い結果の出し方をされているところも珍しくありません。
当院では施術後にお客様自身にも正しい動き・歩き方を覚えてもらい、予後に備える考えを持っていますが、全ての整体院がそうではありません。

カイロプラクティックでは、筋肉・関節を中心に身体を整え、その先に自律神経や内臓機能を調整することを考えます。
また、医学的要素を備えたジャンルということもあり、予防に対する考え方や各種検査への信奉も強いものがあります。
カイロプラクティック独自の器具もあり、効果的な施術のために利用しているところは日本でも見られます。

アクティベーターと呼ばれる小さなハンマーのような器具は、筋肉や細かな関節の矯正に使用します。
また、ドロップベッドと呼ばれるわずかな力で骨盤の矯正を行う器具もあります。

ドロップベッドは、少し力を入れるだけでベッド下部が急にガクンと落ち込み、その反動で骨盤が強制される仕組みです。
負担や痛みの少ない施術が可能となり、老若男女問わず矯正が可能です。

整体の場合、整形外科が信用できずにやって来る人も珍しくないため、カイロプラクティックは医学との親和性が近しいジャンルと言えるでしょう。

おわりに

以上、カイロプラクティックと整体の違いについて、いくつかの視点からご紹介してきました。
日本と海外で認知度が違うだけでなく、ベースとなる考え方や知識も違うことが分かります。

アメリカでは保険の対象となる施術でも、日本では整体と同様の扱いになります。
よって、純粋にどちらの技術が信頼できるか、自分で受けてみて判断するのが早いでしょう。

ただ、医学的な見地・発想とは違う点で施術を受けたいとお考えの方は、整体の技術に触れてみた方が良いのかもしれませんね。

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