箕面で整体・骨盤矯正なら「健寿の森整体院」

長年、脊柱管狭窄症に悩まされている人を見ていて思うのは、痛みがひどくなる前にどうして相談に来なかったのか、ということです。
大半の人は予防することを知らないわけですから、当然と言えば当然なのですが、もう少し予防についての考えが広まってもいいのかな、と思います。

脊柱管狭窄症が生まれる過程は、会社の不正が露見していく状況に似ています。
もともとは正しい動きを保っていたものが、だんだんと脊柱に負担をかけるようになり、最終的に大きな問題に発展するという流れです。

身体は、脳や脊髄といった重要な部分を、最優先に考えます。
脳の平衡を保つことが重要になってくることから、どんなに不自然な姿勢を保ち続けていても、脊柱を倒さないように身体が反応し、いつの間にか正しい姿を失ってしまいます。
そのなれの果てが「脊柱管狭窄症」であり、そのまま放っておけば身体が悲鳴を上げるのです。

脊柱管狭窄症の予防は、身体の正しい動かし方を取り戻すとともに、土台となる栄養の摂取や、体力や筋肉などを維持するための行動も必要です。
今回は、脊柱管狭窄症を予防するための取り組みについて、一般的に言われているアプローチ・当院のアプローチをいくつかご紹介します。

骨に対するアプローチ

整体目線では、どうしても身体の構造にばかり注目しがちですが、筋肉・骨の材料となる栄養にも注意が必要です。
特に骨は、年齢を重ねるごとに回復するのが難しくなる傾向にあり、一度の転倒・骨折が今後の人生に大きな影響をもたらす可能性も否定できません。

また、長年の労働・姿勢の悪さから、知らず知らずのうちに背骨に負担をかけているケースもあります。
負担を減らすのはもちろんですが、身体に栄養が行き届いているかどうかも気を付けましょう。

骨を守るカルシウム

日本人は相対的に摂取量が少ないとされるカルシウムですが、こちらは骨の基礎となる栄養素です。
脊柱管狭窄症とカルシウムという組み合わせに疑問を抱く人も珍しくありませんが、カルシウムの摂取不足は、脊柱管狭窄症の原因になってしまうことがあります。

体内のカルシウムが不足してしまうと、人間の骨からカルシウムが溶け、体内に必要以上に存在する状態が続きます。
それらのカルシウムは、一度は人間の体内に吸収されていることもあってか、色々な部分に沈着しやすい特徴を持っています。

溶け出したカルシウムが問題となるのは、脊柱管や椎間板など、身体の要部に沈着する場合です。
こうなると、椎骨の角にとげができたり、骨を支える靭帯の肥大を招いたり、脊柱管が狭くなって脊髄神経の圧迫につながったりします。

日ごろからイライラしやすい・ストレスの多い環境で働いているなど、カルシウムが減りやすい状態に陥っていることを自覚しているなら、できるだけこまめにカルシウムを摂取することを心がけたいところです。
乳製品はもちろんのこと、和食ならイワシの丸干し・小松菜など、カルシウムの含有量が多い食材を献立に取り入れましょう。

カルシウムをサポートしてくれる食材も摂取

カルシウムを摂取することはもちろん、せっかく体内に取り入れたカルシウムの効果を発揮させるためには、カルシウムをしっかり定着させる栄養素も必要です。
そのために重要視されているミネラルの一つが「マグネシウム」です。

マグネシウムは、どちらかというと循環器系にとって必須となるミネラルで、不足することで体内の化学反応に支障をきたすおそれがあります。
疲れ・だるさ・イライラなどの症状が見られるようになり、少年犯罪や生活習慣病の引き金になるとも言われています。

また、カルシウムとマグネシウムのバランスは「2:1」という比率が理想であり、決して軽視できないものですが、このバランスを崩している現代人も少なくないようです。
せっかくカルシウムを摂取しても、マグネシウムがちょうどよいバランスで体内になければ、かえってカルシウムの吸収を阻害してしまうおそれもあるのです。

かつての日本人は、小魚や煮干し・海藻などをよく食べる習慣があり、食の欧米化に伴い栄養バランスが崩れたとの考察もあります。
アーモンドや大豆製品にも含まれていますから、おやつ感覚でナッツをほおばるのもよいでしょう。

ミネラル以外ではビタミンも重要

カルシウムの吸収をサポートしてくれる栄養素の一つに「ビタミンD」があります。
小腸・腎臓で、カルシウム・リンの吸収を促進し、血液中のカルシウム濃度を保つ働きをしてくれます。

重要な栄養素ではあるものの、豊富に含む食品はそこまで多くなく、きくらげ・さんま・さけなどに含まれています。
他には、卵やきのこ類などにも含まれているため、好き嫌いがない人なら取り入れやすいかもしれません。

神経の修復を助けてくれるのがビタミンB12で、薬物療法などでは神経の修復を目的とした「ビタミンB12製剤」が用いられることもあるほどです。
痛みが生まれてからでは遅いところですが、レバー・あさり・しじみ・かきなどに含まれているため、可能であれば積極的に摂取したいところです。

姿勢改善によるアプローチ

姿勢改善に関するアプローチについては、整形外科などで言い古された方法がほとんどです。
そして、当座の痛みを防ぐ手段は、それ以上の結果にはつながらないため、最終的には症状の克服を目指さなければなりません。

それを踏まえた上で、一般的な姿勢改善のアプローチや、当院の立場を踏まえた意見をご紹介します。

「中腰」をやめる

腰痛・ぎっくり腰の防止についてよく言われることですが、脊柱管狭窄症にも当てはまる話で、腰への負担・患部への負担を軽減するための取り組みです。
中腰とは、腰を半分上げて立ちかかった姿勢のことで、普段よくやりがちな姿勢です。

洗面所で顔を洗うときや、床に置いてある荷物(段ボールなど)を運ぶときなど、ついつい取ってしまいがちな姿勢です。
しかし、これは腰だけで負担を支えている状態なので、腰が痛くない段階でも控えるべき姿勢です。

何か重いものを持ったり、しゃがんだ状態から立ち上がる場合は、「膝を伸ばしてから腰を伸ばす」という順序を忘れないようにしましょう。
少なくとも、これだけでかなり負担は減るはずです。

腰が痛い場合は、無理のない姿勢を保つ

腰をしっかり立てた状態で痛みが発生しているなら、症状は進行している可能性があります。
このような場合、当院では施術を受けてもらってから普段の動きを改善する方向へと導きますが、どうしてもつらい場合は一時的に杖をつくなどする方法もあります。

特に、歩く段階で痛みやしびれが生じている場合、多少のつらさはあったとしても、最終的に歩行機能を改善する必要があり、運動しないことは逆効果だからです。
目先の痛みは怖いものですが、それを乗り越えて回復した方の喜びの声を聞いている当院としては、必要な運動・エクササイズからは逃げるべきではないと考えています。

対症療法でごまかさない

姿勢と少なからず関係している部分で、保存療法があります。
具体的に言うと、無意識の独学マッサージや、コルセットを頻繁に使うことなどが挙げられます。

こういった方法は、確かにその瞬間は痛みを和らげることができるかもしれません。
しかし、普段の根本を改めなければ、結果的に症状の改善は望めません。

変化に対応するという点では間違いではありませんが、それよりも正しい身体の動かし方に配慮することの方が大切です。

運動によるアプローチ

最後に、運動からのアプローチについて、一般的に言われている方法・当院の方法についてご紹介します。
実際に痛みが生まれた状況では限りがあるものの、予防という観点から見ればできることはたくさんあります。

腰・背中をかがめる柔軟体操

脊柱管狭窄症の大きな特徴の一つとして、腰をかがめることで痛みが軽減するという傾向があります。
これは、腰を立てる状態を維持したときに腰が痛むからで、改善のためには圧迫を受ける神経にゆとりを設けることがよいとされます。

痛みがそう強くないときから、こまめに柔軟体操を行っていれば、それが体をよい方向にほぐす結果につながる場合はあります。
ただし、どのようにほぐしてもよいわけではなく、専門家の監修の下、必要に応じて身体を動かす努力をしましょう。

痛みがないうちに筋力の強化を

腰回りに特に痛みがない状況であれば、筋力をつけることをおすすめします。
腹筋・背筋運動に関しては、あまり極端なメニューでなければ、体幹・下肢の筋肉を落とさないことも考えて、やっておいて損はないでしょう。

しかし、どのような運動であっても手放しでおすすめできるかと言えば、決してそのようなことはありません。
後述しますが、重要なことは「痛みなく歩けること」であり、これが全ての基本となります。

目標としては【1日8,000歩程度】の歩数を目標とし、ヨガのように身体を極端に曲げたり伸ばしたりする運動は、できる限り無理をせず控えめにしましょう。
運動の内容に迷ったら、まずは歩いたり、自転車をこいだりすることから始めてください。

当たり前のことを、当たり前にできるように

誰でもできることが、ある日痛みによってできなくなるということは、人を絶望の淵に叩き落とします。
これは、誰しも例外はなく、本当に身体は資本なのです。

その代表的な行為が「歩く」ことで、当院では人間本来の動きに基づいた正しい歩き方を「正常歩行」と呼び、それができるようにアプローチをかけます。
自然治癒力を高め、文字通り「自らの足で立って歩く」ことが、脊柱管狭窄症に悩んでいる方のゴールです。

予防の段階から、正しい歩き方を身に付けることは、決して悪いことではありません。
深刻な痛みはなくとも不安があれば、ぜひ一度ご相談ください。

おわりに

整体の側から栄養について触れることは、新たな試みと言えるかもしれません。
しかし、ただ施術を受けても、ただカリキュラムをこなしても、やはり口から入れるものが身体を構成するわけですから、基礎をきちんと整えておかなければなりません。

普段の姿勢や運動方針と合わせて、自分のできるところから、予防に向けた行動を始めてくださいね。

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