箕面で整体・骨盤矯正なら「健寿の森整体院」

坐骨神経痛が生じる場面は、日常生活のほぼ全てに及びます。
日々の暮らしの中で、特に自分にとって痛みを強く感じる場面に差はあるものの、根本的には身体のどこかに異常があります。

問題は、その異常がどこから起こっているのか、ということです。
場合によっては、普段使っている「マットレス」に問題があるかもしれません。

今回は、坐骨神経痛に悩んでいる場合の対策として、痛みを緩和するマットレスの種類や選び方をご紹介するとともに、根本的解決に向けてどのようなことをすべきなのか、整体の目線から解説します。

マットレスの使い方・選び方で、坐骨神経痛がひどくなる場合がある

そもそも、マットレスが原因で腰の痛みに悩まされる場合、具体的にどのような状況が考えられるでしょうか。
実は、立っている場合と同様で、身体を支える背中の状態が鍵になります。

背中の自然な形が崩れてしまう

本来、背中は身体を支えるため「S字カーブ」を描いた格好になります。
この状態が崩れてしまうと、腰に負担がかかります。

具体的には、腰の筋肉・神経圧迫・腰部への負担といった状況が積み重なり、腰椎周辺の筋肉が炎症を起こすようになります。
身体は、他の部位が絶妙なバランスを保ち、正常な状態を保っているため、その根幹となる背中に異常が発生すると、全てのバランスが積み木崩しになってしまうおそれがあるのです。

もともと、坐骨神経痛に悩んでいなかった人も要注意

気を付けたいのは、もともと坐骨神経痛に悩まされていなかった人の場合であっても、状況によってはダメージを受けている可能性がある点です。
寝相があまり変わらない(寝相がよい)人・寝具選びに無頓着な人・坐骨神経痛の自覚症状はないが、何だか身体を動かすと痛みが生まれるという人は、マットレスが身体にダメージを与えている可能性があるのです。

将来的に、マットレスが原因で健康被害をこうむることも十分考えられますから、思い当たる節のある人は、一度自分が使っているマットレスを見直した方がよいのかもしれません。

こんなにある!マットレスの種類と特徴

続いては、マットレスの種類・特徴について、主なものをご紹介します。
特徴を理解した上で、できれば実際に自分の身体に合っているかどうか、身体を横たえて確かめたいところです。

スプリング:ボンネルコイルマットレス

スプリング型のマットレスとしてはメジャーなもので、らせん状に巻いたコイルスプリングを連結させたマットレスです。
価格帯も手ごろで、比較的手に入れやすいでしょう。

コイルは適度な硬さを持ち、通気性に優れ、弾力は強いです。
面で身体を支え、マットレス全体で身体の負担を分散します。
コイル同士が連結しているので、人によっては揺れが気になるかもしれません。

スプリング:ポケットコイルマットレス

コイルスプリングが、一つずつ小さなポケット(不織布の袋)に入っていて、分離した状態でマットレスに敷き詰められています。
身体を点で支える構造になっているため、身体にかかる圧力を効率良く分散することが可能です。
生産に手間がかかることから、価格はやや高めの設定となっています。

隣で寝返りを打っても響きにくいため、2人で使っても問題ありません。
弱点としては、マットレス内に湿気が溜まりやすいことが挙げられ、湿気をこもらせないようベンチレーションのあるものを選んだり、表と裏を入れ替えたりする工夫が必要です。

スプリング:高密度連続スプリングマットレス

コイルの配置が高密度になっていて耐久性があり、タフな造りになっています。
横揺れもしにくく、より多くの面で身体を支えられる構造になっており、マットレス全体が均一の反発力を持っています。

適度な硬さが腰の沈みを防ぐ反面、寝心地が硬めな分、柔らかいものが好みの人には向きません。
身体が大きい人、強い力が必要な人におすすめです。

ウレタン:低反発マットレス

身体をゆっくり沈み込ませてくれる、包まれるかのような寝心地が魅力です。
ただ、通気性が悪いため、夏場は暑さに悩まされます。
あまりに身体が重い場合、すぐに沈み込んでしまい、かえって身体のバランスが保てないおそれもありますから、使用する場合は注意が必要です。

ウレタン:高反発マットレス

高反発型は、耐久性が比較的高く、体圧も均一に分散されます。
日本睡眠科学研究所の研究によると、仰向けの状態で身体のパーツにかかる体圧の割合は、頭部に8%・脚に15%・胸の後ろは33%・腰は44%という数値になっていますが、高反発マットレスを使うと、このバラバラの体圧が分散されつつ寝返りが打ちやすくなります。

ただし、暑さに関するデメリットは同様で、自分の身体が硬すぎると感じてもいけませんから、その点は使い勝手から判断することが必要です。

樹脂:高反発マットレス

樹脂を水の中に流し込んで作った高反発マットレスは、樹脂を水の中に流し込み網目状に編んだ素材が体圧を分散し、自然な睡眠姿勢が保てます。
また、こちらは通気性が良く、洗うこともできます。

長い期間使い続けることを想定するなら、高反発マットレスの効果を期待するのもよい方法です。

ウレタンマットレス選びは、反発力も重要になる

ウレタン素材でできたマットレスを実際に選ぶ時、素材の種類だけでは、どのくらいの硬さ・反発力があるのか、素人目には判断が難しいものです。
そこで、マットレスの反発力を示した単位を理解して、自分の身体に合わせて選ぶという方法があります。

「N(ニュートン)」という単位

あまり聞き慣れない単位として、N(ニュートン)というものがあります。
本来の意味として、1ニュートンが「1kgの質量を持つ物体に1m/s2の加速度を生じさせる力」として知られています。

つまり、ニュートンとは力の大きさを表す単位のことで、反発力に使われる場合は「押し返す力(硬さ・反発力)」を示すものとして用いられます。
一般的に、低反発マットレスは100ニュートン未満・高反発マットレスは100ニュートン以上として知られており、数値が大きければ大きいほど反発力も強まるものと計算されます。

体重別の数値基準

ニュートンと体重の重さの関係性から数値を計算する場合、以下のような基準で数値が分かれます。

・50kg以下の場合は100~150N
・50~80kgの場合は120~170N
・80~100kgの場合は140~180N

これには個人差があり、必ずしも体重とニュートンに完璧な答えがあるとは限りません。
よって、最終的には自分でしっくり来るかどうかを確認し、結論を出すことが大切です。

密度も重要な要素

ウレタンマットレスを使う場合、やはり気になるのが耐久性です。
すぐに形状が変化してしまうと、長い間使うことが難しくなりますし、寿命の面でも不安です。
この耐久性に関する尺度も存在し、密度「D」という単位で示されます。

具体的な数値としては、以下のような傾向が見られます。

・10~15Dのマットレス:形状が変化しやすく、基本的には避けるべき
・20~25Dのマットレス:低価格な高反発マットレスに多い。寿命は3年ほど
・25~30Dのマットレス:価格は高くなるが、5~10年ほど長持ちする

一概に、長く使えるから耐久度の高いものを選ぶのではなく、最終的には自分の使い心地から選ぶことを意識し、参考情報としてとらえておきましょう。

根本的解決のためには、やはり寝具の変更だけでは不十分

ここまで、マットレスの種類や見分け方についてご紹介してきましたが、根本的解決は症状の改善にしかありません。
あくまでも、痛みの緩和・体勢の悪化を防ぐことが目的であり、完治にはつながらない点に注意が必要です。

症状を正しく理解する

そもそも、睡眠の状態だけが、坐骨神経痛を引き起こす原因になっているわけではありません。
もちろん、マットレス選びも含め、入眠環境に何らかの障害がある場合も否定できませんが、坐骨神経痛は原因の多くが不詳であり、身体だけでなく心に問題が生じたために起こるケースもあるのです。

思い込みにより症状が悪化して、次第に身体が動かなくなる例は数多く存在しています。
この点を見誤ることなく、症状を正しく理解しながら、体調の改善を考えることが必要です。

問題がある部位・問題を起こしている部位の見極め

当院で施術を行う場合もそうですが、坐骨神経痛が引き起こされている場合、炎症が起こっている部分だけにスポットを当てても意味がありません。
確かに、炎症を抑えるために熱を奪うことなど、急性的な対応を求められることはありますが、結局のところ身体全体にゆがみが生じていることが可能性として高いのです。

圧迫されている部位を除圧することはもちろん、痛みの緩和につながる施術を薬なしで行い、仙腸関節の潤滑性を高めていきます。
そして、背骨全体が正しく動くよう身体を整えるのが、当院の基本的な方針です。

人間の肉体の本質は「歩く」こと

マットレスは、確かに身体を休めるために重要な役割を担います。
しかし、人間は、本来歩く生き物です。

正しく歩き、正しく身体を動かすことができなければ、やがてどこかにひずみが生じます。
また、眠っている時も、体勢をどう整えるかによって、痛みの軽減度合いが変わってきます。

当院では、正常歩行という概念を重要視しています。
正しく歩くことが、関節の潤滑性を高めるとともに、自分の体調を回復する近道になるからです。

それを踏まえた上で、疲れた体を休めるためのマットレスを選ぶ、という、順序を誤らないことが大切です。

おわりに

マットレスを選ぶ場合、単純な寝心地の良さだけでなく、体圧をきちんと分散できるか・寝返りは打ちやすいかなど、複数のファクターがあります。
それをきちんと理解した上で、マットレスを選ぶことが大切です。

一定の基準が各人共通で設けられているわけではないため、どうしてもトライアンドエラーが必要になってきます。
しかし、身体が均等に沈み込んでいる感覚を味わえたなら、おそらくそのマットレスに間違いはないでしょう。

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