箕面で整体・骨盤矯正なら「健寿の森整体院」

腰痛を抱えている方・ぎっくり腰を経験した方が、いつも心配に思っていることの一つに「咳(せき)」があります。
咳をすると、どうしても腰に響くような痛みに悩まされ、風邪をひくたびにつらいと感じている方は少なくありません。

あまり意識していない方も多いと思いますが、そもそも咳は身体にとって悪い物質を体外へ追い出す行為です。
そのため、咳は身体にとってはイレギュラーとなる反応であり、それが日常化していることはまさに異常事態となります。

今回は、咳が出た場合にダメージを減らす対処法、そもそも咳を出さない体調管理を行うにはどうすればよいかなど、複数の観点から咳と腰痛の関係性を紐解いていきましょう。

咳によって引き起こされる腰痛の種類

まずは、咳によって引き起こされる可能性の高い腰痛の種類についてご紹介します。
言われてみれば無意識に行っている行為でもありますから、意識するだけで負担が少なくなるでしょう。

椎間板ヘルニア

腰椎や骨盤のゆがみによって、クッションとなる椎間板が変形します。
その後椎間板が固くなってもとの位置に戻らなくなり、だんだんとはみ出してくるのです。

すると、はみ出した椎間板が周囲の血管・神経を刺激し始めるため、痛み・しびれといった症状が発生します。
神経を圧迫する程度によって、筋力の低下・神経麻痺につながる可能性があります。

腰痛をお持ちの方は、咳などをした際に、腰に何となくズンと響く痛みを感じる場合があると思います。
そのような場合、腰椎椎間板ヘルニアの症状が出ている可能性がありますから、一度医療機関で診察を受けてみることをおすすめします。

ぎっくり腰

日常のほんのわずかな動作によって、腰回りに激痛が走る疾患になります。
あまりの痛みから骨折を疑う方もいるかもしれませんが、これは炎症により引き起こされる痛みです。

重いものを持ち上げたり、無理な体勢をしたりすることで、腰を支える小さい関節(椎間関節)がずれてしまうことがあります。
または、亜脱臼を起こした結果、関節の周囲に炎症や出血・靭帯の部分断列が起こり、急性の腰痛を発症するという理由も考えられます。

特徴となるのは、発症する場合において、何らかの動作が原因になっている可能性が高いということです。
腰に負担や衝撃がかかるだけではなく、デスクワークのような同じ動作を継続していても、ぎっくり腰が引き起こされるケースは珍しくありません。

ぎっくり腰は咳がきっかけで起こることもある

テレビの健康番組などでは、くしゃみをした瞬間にぎっくり腰を発症した例が紹介されます。
この理屈は、咳にも当てはまります。

くしゃみや咳は、そもそも身体の中から害毒となる物質を取り除こうとして起こる、身体側の防衛反応です。
それだけ身体にも負担がかかります。

くしゃみをしたときの威力というのは、時速に換算するとくしゃみは320km/h・咳は200~400km/hほどになると言われています。
刺激の原因を吹き飛ばすためには、それほどのエネルギー・スピードを要するというわけです。

ひどい咳が長時間続くと、そのせいで肋骨を骨折してしまう方もいるくらいですから、決して馬鹿にできるものではないのです。

咳によってぎっくり腰になるメカニズム

ぎっくり腰は、腰を支える靭帯(じんたい)や筋肉に対し、何らかの理由で急激な負担がかかることによって断裂を起こし、それが神経を刺激するために痛むというメカニズムです。

咳の場合で考えると、とっさの予期せぬ反応で身体が急に前かがみになることで、一気に引き起こされる症状と言えます。
自分が予期していない身体の動きであり、しかも急激で強い反応であることから、ぎっくり腰のトリガーになりやすいというわけです。

そのほか、咳によって分かる体調不良等の症状

咳をして腰に響く痛みを感じるときは、既にその時点で単なる腰痛以上の症状があらわれている可能性があります。
特に、腰だけでなく脚・お尻にも痛みが出るようであれば、脊柱管狭窄症の疑いもあるものと思われます。

脊柱管狭窄症は、腰椎の中央にある脊髄を通る管が狭くなり、脊椎を圧迫することで末梢神経障害を引き起こす症状です。
根幹となる神経からの痛み・麻痺であるため、単純に腰だけの症状ではおさまらず、脚やお尻にも症状があらわれます。

痛みやしびれを感じる部分が患部にとどまらないという時点で、咳の衝撃が全身に届いていることが分かります。
そして、腰以外で症状を感じ、皮肉なことに病状が把握できるのです。

ちなみに、腰が痛いことによって咳が出るという症状は見られませんが、咳が続くことで腰や身体全体に負担がかかるというケースはよくあります。
風邪が長引いたり、内臓に何らかの疾患を認めたりする場合は、極力咳による体力減少を避けるため、体調管理に注意しましょう。

急な咳によって腰痛を引き起こさないための工夫

咳によって腰痛が引き起こされる場合、ぎっくり腰などの具体的な症状が、ある程度特定できることが分かりました。
また、急な咳が症状悪化のトリガーになることも分かりましたから、あとはできる限り腰痛・腰に響く痛みを引き起こさないための工夫が必要です。

具体的には、日常生活を送るうえで、どのようなことに気を付けたらよいのでしょうか。

咳をしたときの衝撃が、身体に響かないようにする

身体の異物を排除するために咳をするわけですから、咳自体を止めるのは、別の意味で悪い症状を引き起こすリスクがあります。
そのため、咳自体は出るのを邪魔すべきではありませんが、できる限り身体に衝撃が響かないようにしなければなりません。

咳が出ると、どうしても身体は前かがみになってしまいますが、その急な動きがぎっくり腰などの症状発生につながります。
そこで、前かがみになる時、身体の全負担が腰にかかることを防ぐため、手をついて衝撃を和らげる工夫をしましょう。

咳が出るときの身体の体勢を考えた際、大きく分けると立っている時・座っている時の2パターンに分かれます。
立っている時は、テーブル・壁などに手をついて前かがみになることで、勢いを逃がしてやります。
座っている時は、自分のひざに手をついて前かがみになり、こちらも同じく勢いを分散させます。

ちょっとした工夫によって、重大な症状につながるのを防ぐことができるのです。

そもそも咳が出ないようにする

腰痛の症状を悪化させないためにも、内臓の面で健康を維持することは重要です。
そもそも、咳が出る心配をする必要がなければ、ぎっくり腰のリスクはその時点で1つ減らせる計算になります。

ぜんそくや風邪などの症状に関する説明は、今回取り扱うテーマから離れるので割愛しますが、回復のためには医師の診断を受けてしっかり静養・治療するに限ります。
また、風邪をひいているという自覚症状がないのに咳が続く場合は、内臓疾患やストレスにより咳が起こることも考えられます。

現代人はどうしても忙しくなりがちで、熱がないと軽い風邪だと考えて、咳止めだけで済ませてしまうことも珍しくありません。
しかし、ちょっとした体調の崩れを放っておくから病状が悪化するわけですから、早い段階で対策を講じることを忘れないようにしたいものです。

健寿の森における腰痛対策

腰は、ぎっくり腰などの症状があらわれるのはすぐですが、事故などを除いては、決して何の脈絡もなく炎症などを発症する部位ではありません。
もともと腰に長期間負担をため込むような生活習慣が災いして、ある時一気に爆発するのです。

そこで、腰の負担を軽くするためにも、こまめに腰のケアを試みることが大切です。
当院でも、腰痛対策のエクササイズを指導しているため、以下に基本的な考え方やエクササイズのやり方についてご紹介します。

腰痛には、いくつか種類があることを知る

腰痛と一口にいっても、複数の症状や患部の違いから、痛みが起こる原因は個々人で異なります。

特定の筋肉が原因で起こっているのか。
関節内で起こっているのか。
それらも含め、複合的な要因が組み合わさって起こっているのか。

原因を特定しないままでは、いつまで経っても根本的な解決にはつながりません。

また、どの部位に原因があるのか分かったとしても、物理的にどの方向にダメージがあるのかや、ダメージを受けてから時間がどのくらい経過したのか、その人の日常的な活動量がどのくらいなのかによっても判断は変わってきます。

デスクワークの人と引っ越し屋さんとでは、当然気にすべき箇所が異なります。
その人の普段の生活に寄り添うことによって、症状を紐解く必要があるのです。

原因を知らないまま、自己判断で筋トレ・ストレッチは逆効果になる

腰痛解消のため、筋トレやストレッチを積極的に行っているという方の話はよく聞きます。
しかし、筋トレ・ストレッチというのは、腰痛の改善にとって決して万能なエクササイズではありません。

腰痛の症状改善に関わる筋肉は、例えば大胸筋や腹直筋のような、見える・単純な筋肉だけが関わっているわけではありません。
姿勢維持筋・抗重力筋・脊柱起立筋群といった、複数の筋肉が複合的に関係しています。

一般的にイメージする筋トレというのは、マシンなどを使ったトレーニングになると思います。
しかし、人工的なトレーニングでは、日常の動作で動かす筋肉と同じ部位を鍛えるのは難しいのです。

例えば、歩く時は「動かす筋肉」と「それに拮抗する筋肉」とのバランスが大切です。
当院では「正しく歩く」ことが何よりのエクササイズだと考えるため、腰痛などの症状を改善する際にも、正常に歩行する歩き方を指導することがあるほどです。
筋肉同士のつながりを意識したトレーニングが、腰痛の改善には必要です。

健寿の森で指導するエクササイズは「アーサナ」

当院では、身体・腰の正しい動き方にフォーカスして、エクササイズを指導します。
脊柱の潤滑を目的としたエクササイズで、通称「アーサナ」と呼んでいます。

以下に、手順をご紹介します。

①手・膝を肩幅にとり、四つん這いの姿勢になる

②へそを見るようにして頭を丸める

③頭から天井を見るようにして、順番に沿っていく

 

このトレーニングに取り組むと、背骨がスムーズに動くようになり、腰を安全に反らせることができるようになります。
継続することで、腰痛全般・脊柱管狭窄症の改善につながりますから、当院に腰痛の改善目的でお越しの際は、ぜひ一度お問合せください。

おわりに

咳と腰痛との関係は、腰痛全体で考えると重大というわけではありませんが、だからと言って無視できるものではありません。
ぎっくり腰のような症状においては、大きなトリガーになる要素です。

一番いいのは咳をしないことですが、咳自体が身体の外に悪いものを追い出すための行為にあたるため、咳自体を止めることは根本的な解決にはなりません。
咳をしてしまいそうな時に衝撃を逃がすことを心がけるとともに、普段から腰に負担をため込まない生活ができているかを見直し、体調管理を行うようにしたいものです。

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