箕面で整体・骨盤矯正なら「健寿の森整体院」

坐骨神経痛に悩まされている人にとって、その痛みを何とかして和らげたいと考えることは自然です。
そのためにこそ、私たちのような整体があります。

整体は、身体全体を総合的に見て施術を行いますが、似たようなジャンルのカイロプラクティックでは、特殊なテーピングで痛みを和らげる技術を用いているところもあります。
当院では利用しませんが、結果的に痛みが和らいだという声もあるようです。

坐骨神経痛の原因となる症状は多岐に分かれており、一概に痛い部分をテーピングすれば何とかなるものではありません。
実際のところ、テーピングでの痛み改善は、どこまで実現可能なものなのか、当院の見解も含めてお伝えします。

テーピングは、どのようになされるのか

坐骨神経痛対策として施されるテーピングは、一般的に考えられている「過去に怪我をした部分を動かさないようにする」といったやり方では行われません。
そもそも、坐骨神経痛自体が怪我で発生しているとは限らず、部位の特定が難しい上、テーピングよりもサポーターなどの方が有効な場合もあるためです。

一般的に広く用いられているテーピング用のテープとは、そもそも構造自体が違います。
まずは、テープそのものの解説から、坐骨神経痛に対するテーピングのアプローチを紐解いていきましょう。

利用するのは「キネシオロジーテープ」

聞き慣れない用語だと思いますが、有名になったのが2008年以降だったので、おそらく仕方のないことだと思います。
キネシオロジーとは、日本語に訳すと「人体運動機能学」のことで、キネシオロジーテープは人間の身体の機能に即した働きが期待できるものとされています。

アクリル系粘着剤を用いた、伸縮性のある綿やアクリルのテープで、カラフルな色が付いているものもあります。
このテープが特殊なのは、健康な筋肉と同じ伸縮率を持ち、筋肉に沿って貼ることで効果を発揮します。

多くの場合、キネシオロジーテープを貼る目的は、自然治癒力を高めることと説明されます。
テープを貼ることで、体内に隙間が出来てリンパ液の流れが良くなり、それにより新陳代謝が改善されるという仕組みです。

このことから、キネシオロジーテープは、筋肉が原因で起こる坐骨神経痛の改善を目的として活用されることを想定しています。
具体的には、貼り続けて筋肉の痛み・凝り・怪我・手術後の内出血といった症状の改善につなげていきます。

キネシオロジーテープが生まれた経緯

キネシオロジーテープは、カイロプラクターとして世界的に有名な人物の一人「加瀬建造」氏によって開発されました。
キネシオロジーテープを使った施術は「キネシオテーピング」と呼ばれ、テープもキネシオテープと略されることが多いです。

立場的には、カイロプラクティック・整体が発生した理由に近いものをお持ちの方で、薬や手術に頼らない、自然治癒力を高めるアプローチの一つとして、キネシオロジーテープを開発した経緯を持ちます。
とはいえ、全く現代医療を否定しているわけではないようです。

キネシオロジーテープの原型を思いついたエピソードとしては、以下のものが有名です。

・リウマチ治療の「超低温療法」で、テープを使って変形した関節を元に戻すという話を聞き、テープによるアプローチを研究した。

・リウマチの原因は筋肉であると思うようになり、テープを患部近辺の固定目的で使うのではなく、筋肉に沿って貼る方法を思いついた。

実際には、リウマチの症状や原因も数多く考えられ、決して筋肉だけに絞れる話ではありません。
しかし、結果的にそのアプローチが功を奏した例もあるため、単純に現代医学だけで坐骨神経痛の原因・対処法を割り切ることはできないという点については、いち整体師の目線として理解できます。

オリンピックが広まった一因

キネシオロジーテープが世界的に有名になったのは、2008年の北京オリンピック・2012年のロンドンオリンピックだとされています。
スポーツの現場で使われている技術で、サッカー選手やクライマーなどに使われているケースが多いようです。

とはいえ、キネシオテーピング療法自体は1980年頃には既に考案されていたため、その時期に特別流行したとは必ずしも言い切れず、あくまでも認知度向上に貢献した一因と考えておくにとどめるべきでしょう。

キネシオロジーテープは、整体・カイロの現場でどう使われるか

キネシオロジーテープを使ったテーピングにより、坐骨神経痛を解消する場合、筋肉へのアプローチが基本となります。
テープ自体が患部の固定を目的としていないため、自ずと既存の医学的見地からは外れた利用方法が用いられます。

当院では用いませんが、原則として理論が確立されている分野であることから、独学で用いるべきではないでしょう。
あくまでも、参考情報としてご紹介します。

筋肉の痛みに着目する

テーピングを実施する場合、坐骨神経痛の痛みが出ている筋肉に当たりを付けます。
そして、その筋肉の始点~終点までテープを貼ります。

貼る際は、筋肉が緩んでいる状態で貼り、その後筋肉を伸ばした状態でテープを貼ります。
すると、テープにシワが寄る形になるのですが、このシワが効果を発揮するとされています。

皮膚には、皮膚割線(真皮層の繊維組織の走行と排列に起因して生じる線)と呼ばれる横ジワがあります。
このシワをテープで断ち切るように貼ることにより、身体を動かすたびに、皮膚に刺激を与えられるという仕組みです。

その結果、リンパ液や血液の流れが良くなり、症状の緩和や改善を促せるとされています。
坐骨神経痛の改善について言えば、梨状筋症候群のように筋肉を原因とするものもありますから、一定の効果がある人はいるかもしれません。

炎症が取れるわけではないことに注意が必要

キネシオテーピングを用いる場合、痛みの原因となる炎症を取り除けるわけではないことに注意が必要です。
炎症が起こっている箇所に隙間を作り、痛みの軽減・症状改善に結び付けることが狙いのため、湿布や氷のうと同様の使い方ができるわけではありません。

キネシオロジーテープは、4.5日は貼り続けられるほどの強度を持っています。
しかし、皮膚の弱い人はかぶれてしまうこともあるため、かゆくなったらすぐにはがします。

風呂からあがったら、タオルで水気を取り、ドライヤーで乾かすなどの手入れも必要です。
人間の皮膚と同様、細かい手入れが必要だという特徴があります。

例としてよく挙げられているのは腰回り~お尻にかけての筋肉

キネシオロジーテープの貼り方は、画像・動画といった方法で数多く紹介されています。
例として多いのは、腰回りからお尻にかけての筋肉に、色違いのテープを貼るというものです。

このことから、坐骨神経にかかる用途の多くは、腰~殿筋・坐骨・脚と坐骨神経の走行に沿って痛みがある場合が想定されます。
よって、坐骨神経痛の原因を特定しない限り、必ずしも有効に働くとは限らないと考えられます。

健寿の森でのアプローチ・考え方

坐骨神経痛の原因については、実に様々なものが考えられることから、一概に原因を断定することはできません。
ヒアリングを徹底し、その人の身体の歴史やクセを紐解いてから、当院では施術へと進みます。

基本となるのが「どこがどう痛いのか」のヒアリング

痛みが生じる箇所によって、原因の特定が可能となります。
よって、痛み・炎症反応について事前に把握しておかなければ、正確な施術はできません。

前屈をしたときに痛むのであれば椎間板ヘルニアを。
長い間歩けず、休み休み歩けるなら脊柱管狭窄症を。
殿部・太もも裏面・ふくらはぎに痛みや痺れが起こるなら梨状筋を。

このように、痛み一つとっても原因が異なる可能性があるため、そもそもテーピングではどうにもならない場合も十分考えられるのです。

痛みへのアプローチとしては、まずは熱を取ることが重要

坐骨神経痛に限らず、炎症の回復を早めるためには、どうして炎症が起こるのかを知る必要があります。
炎症に対して湿布を貼るのは、炎症を引き起こしている部位が熱を持っているからであり、すなわち熱を取ろうとしているわけです。

炎症反応自体は、人間の免疫機能として正常な反応ですから、これを意図的に薬などで止めるべきではありません。
しかし、熱を長期間加えられた組織は変形してしまいますから、子どものような回復力を残していない大人にとっては、放っておくと状況がより悪くなる可能性もあります。

炎症を早い段階で改善するには、熱を奪う冷やし方、すなわち氷のうなどで熱を奪うことです。
湿布は冷感・痛み止めを目的としたものなので、身体の熱を奪えるようにはできていませんから、炎症を抑えるならアイシングが有効です。

このブログでも口を酸っぱくして言っているお話ですが、本当のことなので仕方がありません。

血流の改善を促すという方向性は一緒

施術全体で言うと、早期に痛みを和らげるために血流の改善を促す点では、キネシオテーピングと方向性は一緒です。
当院では、圧迫されている部位を施術によって除圧し、インナーマッスルに鍼を使ってアプローチをかけ、血流を改善していきます。

ただ、つらい部分だけを和らげるだけでは、根本的な解決にはなっていません。
やはり身体の基本となる、仙腸関節の潤滑性を高めることが重要となります。

その後、人間の身体を支える背骨全体や、各部位を動かすために必要な関節について、本来身体にとって自然な(正しい)動作を身体に覚えさせます。
これに成功した方の多くは、文字通り「人生が変わった」体験をしているため、嬉しい体験談を聞くたびに、やはり自助努力が回復には必須なのだと実感しています。

おわりに

キネシオロジーテープの使い方を独学で学び、自分で貼り付ける(テーピングする)というのは、少なくとも初心者にはおすすめできません。
それに、万一テープがはがれてしまったとき、自力で同じように貼り付けられるのかどうかも疑問です。

あえて一言でまとめると、今回のテーマである「坐骨神経痛をテーピングで改善することは可能かどうか」については、他の方の実績を見る限り、全くの不可能とは言い切れないでしょう。
しかし、整体師の目線で見てみると、やはり原因の分析あっての施術だなと感じた次第です。

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